遊々亭攻略ブログ
遊戯王 OCG 遊々亭Blogです。
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posted 2023.04.11
Byメカヲタ

リミットレギュレーション(2023年4月) 後編
こちらのブログは前編
リミットレギュレーション(2023年4月) 前編の続きです。
続いては【VS】。
VS(ヴァンキッシュ・ソウル)
モンスター
計27枚
エクストラデッキ
計15枚
比較的新しいテーマながら登場当初から結果を残している、有望なデッキです。戦術はコントロール寄りのミッドレンジビートで、柔軟な動きとスロットの多さ、継続的なアドバンテージ獲得能力が評価されます。メタを張られづらいのもあり、今後もトップメタの一角となりそうです。【ピュアリィ】対策になる<倶利伽羅天童>と相性が良く、また各種「壊獣」や誘発も積みやすいため、対抗馬として有力です。ビルドパック産のテーマは通例直後のレギュラーパックで新規が発表されるので、それ次第では更にシェアを伸ばすことも考えられます。
超重武者
モンスター
計40枚
エクストラデッキ
計15枚
展開系枠として【超重武者】。
<ドロール&ロックバード>を苦手とするデッキですが、【ピュアリィ】がこれをケアして動くことなどから捲り札に構築がシフトしつつあり、相対的に復権が見込めるデッキです。規制の影響がほぼ無いのも大きく、スロットの多さも相俟って環境に合致しているといえます。<アーティファクト-デスサイズ>を含む妨害を構えるタイプや、先攻ワンキル型(サンプルレシピ)、【セフィラ】との混合型など人によって構築や目指す盤面が異なりますが、対策するなら前述の«ドロール&ロックバード»が良く刺さります。それでも<フルール・ド・バロネス>や<ヴァレルロード・S・ドラゴン>を立てることは可能なデッキなため、油断はできません。
クシャトリラ
モンスター
計25枚
魔法
計12枚
エクストラデッキ
計15枚
前期から引き続き、【クシャトリラ】も環境の一角を担うと思われます。
前回で大幅に規制されたもののギミックは生きており、安定性は下がりつつもパワー自体は健在で、一定の押し付け力があります。ただ、【ピュアリィ】対策の<倶利伽羅天童>や、「三戦」カードが直撃することもあり、これらをどう乗り越えるかが鬼門になっています。メインデッキのスタッツが高いことから«強欲で金満な壺»を採用したり、罠軸のビートダウンに寄せる構築も出てきつつあり、環境に合わせて形を変えつつ、生き残りそうですね。
以上が今回の改訂の所感になります。お付き合いいただきありがとうございました!
posted 2023.04.11
Byメカヲタ

リミットレギュレーション(2023年4月) 前編
今回は新たに発表された2023年4月適用の制限改訂について考察していきます。
最後に、次環境を予想したデッキレシピをいくつか紹介しますので、ぜひご覧ください。
禁止カード
まずは禁止カード。 <スプライト・エルフ>が遂に禁止カードとなりました。使用デッキは多岐に渡り、【スプライト】はもちろんのこと、【リチュア】【深淵スプライト】等のその他「スプライト」系列、【ティアラメンツ】、【超重武者】、変わったところでは【メガリス】や【アダマシア】、一部の【ナチュル】にも使われていました。
素材にしたレベル2を即座に蘇生できるため、盤面の+1のモンスターを対象耐性付与モンスターに変換できるともいえます。<水晶機巧-ハリファイバー>や<ユニオン・キャリアー>と並ぶインフラ的モンスターでしたが、あまりに強すぎたため禁止は妥当かと思います。
制限カード
続いて制限カード。禁止からの緩和が2枚と、規制強化が9枚です。緩和されたのは<焔征竜ブラスター>と<グローアップ・バルブ>の2枚。シンクロ強化ではありますが、<ワン・フォー・ワン>、<ローンファイア・ブロッサム>対応の純粋なリンク値2で、各種墓地肥やしとも相性が良く、規制と解除を行き来しているカードでもあります。
環境では【罠型神碑】や【エルドリッチ】などでその他の永続系カードと共に使用されていたため、このカードが使えるかどうかが、罠デッキにおける一種のステータスにもなっていました。すり抜ける手段はあるとはいえ、1枚を処理したあとに2枚目を開かれた時の絶望感は凄まじく、そう考えると制限は妥当に思います。
準制限カード
続いて準制限カード。こちらは緩和組が多数を占めます。前回の改訂で復帰した<星守の騎士 プトレマイオス>、<BF-隠れ蓑のスチーム>、<魔導書の神判>
制限解除カード
そして制限解除カード。<オルフェゴール・ガラテア>、<閃刀姫-カガリ>、<呪われしエルドランド>はいずれも10期の代表的なカード群です。「ビーステッド」が大幅な規制を受けたためこれらのデッキにはかなり追い風ですが、果たして11期のパワーについていけるのか。【エルドリッチ】は緩和よりも、<スキルドレイン>の規制の方が痛手ですね。
次環境を予想したデッキレシピ紹介
最後に、改訂を受けて流行が予測されるデッキをいくつか紹介します。ピュアリィ
魔法
計21枚
エクストラデッキ
計15枚
まずは【ピュアリィ】。
前期から結果を出しているデッキですが、前環境にいたデッキのほとんどが規制を受けたため他デッキからパワーが突出し、トップメタに君臨しています。<エクスピュアリィ・ノアール>の圧倒的な妨害・耐久性能に加え、<エピュアリィ・ハピネス>などによる後手捲り性能の高さ、そして尖った対策カードをメインデッキから入れやすいといった性質も相俟って、非常に強力なデッキになっています。今期のデッキは「<エクスピュアリィ・ノアール>を越えられるか」または「成立させないための誘発等の枠を取れるか」が一種の指標になりそうなうえ、「壊獣」や<倶利伽羅天童>などの流行が予想されることから、単体の置物による制圧デッキは厳しい環境になりそうです。
こちらのブログは後編
リミットレギュレーション(2023年4月) 後編へ続きます。
posted 2023.03.30
Byメカヲタ

【VS】デッキ解説
今回はデッキビルドパック「ワイルド・サバイバーズ」で登場した「VS(ヴァンキッシュ・ソウル)」について紹介したいと思います。
「VS」モンスターカード解説
まずはモンスターの解説から。メインデッキのモンスターはそれぞれの固有の効果と、手札のモンスターをコストで見せて発動し、その見せた属性によって変わるフリーチェーンの効果を持っています。
実質的に全モンスターが3つの効果を持つため、どのモンスターがどの効果かに注意が必要です。
VS ラゼン
固有の効果は「VS」モンスターのサーチで、デッキの核となるモンスターです。状況に応じたモンスターをサーチすることで柔軟に対応できます。
耐性に関しては有用ではあるもののおまけに近く、できれば自身のサーチ効果も合わせてコストを確保し、破壊効果を狙っていきたいですね。
「VS」は後述する<闘神の虚像>の効果により相手と同列に展開することができるため、特定のモンスターを狙って破壊することも簡単です。
VS Dr.マッドラヴ
属性効果は闇を見せて相手モンスター1体の攻守500ダウン、闇・地を見せて最も守備力の低いモンスターを手札バウンスします。デバフ値は微弱ながら戦闘補助ができます。自身の攻撃力は1200と低いですが、<VS ラゼン>が1800と下級モンスターの標準ラインを有しているため、このカードと合わせて2300まで対処ができます。対象を取らないのも優秀ですね。
バウンス効果は妨害として強く、対象を取らないバウンスなので比較的多くの耐性をすり抜けて除去ができます。自身のデバフ効果と合わせられれば良かったのですが、同名ターン1効果の選択制なので、ターンを跨ぐか、他の効果による補助を合わせられるといいですね。幸いデバフは永続です。自身は2000と高水準の守備力を持つものの、<VS ラゼン>を始めとする盤面に置きたいモンスターは1500しかないため、いつバウンスを使用するかは状況に応じて的確に判断したいところ。
VS パンテラ
属性効果は地を見せて自身への戦闘耐性付与、地・炎を見せて同列の魔法・罠破壊。<VS ラゼン>と同様に相手の魔法・罠と同列に出すことで、狙って破壊することが可能になっています。ただし、自分の魔法・罠も破壊してしまうため、永続系のカードと組み合わせる場合には出す場所に注意が必要です。
VS プルトンHG
属性効果は炎を見せて守備力3000アップ、闇・地を見せて攻撃力が3000アップです。直接妨害にはならないため、固有効果も相まって若干の使いづらさがあります。攻守の上昇はターン終了時までなため、攻撃表示にした返しのターンもコストを確保していないと、0の攻撃力を晒すことになってしまいます。<VS 螺旋流辻風>と組み合わせることがほぼ前提の効果といえますね。2つ目の選択肢に必要なコストが、下級と違い自身と同属性を含めないことに注意が必要です。
VS ヘヴィ・ボーガー
属性効果は闇を見せて1枚ドロー、地・炎を見せて1500のバーンダメージ。特に1枚コストが直接アドバンテージを取れるため強力で、バーン効果もキルタイムを早めることができるため有用で、最優先で維持したいモンスターですね。<VS ラゼン>は炎属性なため1枚からコスト確保はできませんが、後述の<Stake Your Soul!>で闇属性を見せることで、このカードの特殊召喚とドローができます。固有効果も合わせてフィールドには出しやすいので、積極的にゲーム展開に絡めていきたいカードです。
VS 龍帝ヴァリウス
固有効果は地属性を見せれば自身に「相手が発動した効果を受けない」耐性の付与、地・炎・闇を見せることでフィールドのカード1枚の破壊です。3000という比較的高打点を持つため耐性を付けることで強気に攻めることができ、<VS Dr.マッドラヴ>と合わせることで大抵のモンスターを処理できます。
もう1つの選択肢はこれまでと違って3つの属性を見せる必要があるものの、対象を取らない破壊と直接的に妨害できる効果です。コストがやや重いので意識して用意する必要があり、特に【VS】では墓地からのサルベージやフィールドからのバウンス、手札からの特殊召喚を組み合わせて動くため、効果発動のために手札に属性を残すには、どのモンスターを特殊召喚してどのモンスターを戻すか、をあらかじめ考えておく必要があります。
闘神の虚像
攻撃力は0ですが、「VS」モンスターが存在する限り、最も高い攻撃力以外のモンスターが攻撃されない永続効果を持つため、一部の完全耐性を除いて攻撃される心配はありません。自身の2つ目の効果で「VS」を展開できるため、盤面に用意できない...ということはほぼないでしょう。
2つ目の効果は選択制で、墓地から「VS」の回収か、手札から「VS」の特殊召喚。この効果もお互いのメインフェイズ中ならフリーチェーンなので、自ターンで素材にした「VS」を回収、相手ターンでそれを特殊召喚、といった動きが可能になります。単純な展開だけでなく、<VS ラゼン>等の召喚時効果の再利用、破壊効果のための同列への特殊召喚ができ、非常に器用な立ち回りが可能になります。すべての「VS」からリンク召喚できることから、「VS」全員が手札から「VS」を特殊召喚する効果を持っている、ともいえ、盤面に「VS」を出力さえできるなら、事故といえる事故はほとんど無いでしょう。
このカード自体はリンク素材にできないほか、「VS」名称を持たないことから<VS ヘヴィ・ボーガー>らの対象にしたり、<VS 螺旋流辻風>の頭数に数えられない点には注意しましょう。
「VS」魔法・罠カード解説
続いて魔法・罠の解説。VS コンティニュー
VS 螺旋流辻風
Stake Your Soul!
VS トリニティ・バースト
VS 龍帝ノ槍
その他相性のいいカード
既存カードで相性のいいカードをいくつか紹介します。スモール・ワールド
強欲で貪欲な壺
センサー万別
「ビーステッド」モンスター
闇属性で統一されたテーマで、光・闇限定の<D.D.クロウ>内蔵モンスターといえます。自身が闇属性なので属性コストになりつつ、妨害した上でフィールドに出て、攻撃やリンク素材として活躍します。ドラゴン族統一なため<センサー万別>下で<VS 龍帝ヴァリウス>と共存できませんが、あちらの拘束が活きているなら出せなくても然程問題はなさそうです。各種手札誘発
炎属性の<灰流うらら>、地属性の<屋敷わらし><増殖するG>、闇属性の<D.D.クロウ>など、各属性に優秀なモンスターが揃っています。特に<ディメンション・アトラクター>は闇属性のコストになりつつ、強力な妨害として1ターン機能してくれます。基本的な動かし方
1枚初動ではなく、コストも含めた組み合わせ2枚初動のデッキです。カード1枚の効果に固執せず柔軟な回し方が必要となります。<VS ラゼン>から<VS ヘヴィ・ボーガー>をサーチし、特殊召喚して(闇があれば)ドロー、<闘神の虚像>に変換して回収するのが基本の動き。返しの特殊召喚効果で<VS ラゼン>の破壊効果のためのコストを集めつつ、対応していきます。闇がなくても<VS ヘヴィ・ボーガー>自体が破壊効果のコストを兼ねているため無駄がありません。
ターンを行き来しながらアドバンテージを稼ぐカードが多いため、ドローによって引き込んだ汎用も使いつつ攻められます。基礎打点が高いモンスターも属しているため、ライフカットもそれなりの速度でできますね。
デッキレシピ
最後にサンプルレシピの紹介です。ヴァンキッシュ・ソウル
プレイヤー:メカヲタ
モンスター
計25枚
エクストラデッキ
計15枚
以上で新規カード「VS」の解説を終わります。
ありがとうございました!