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WIXOSS｜ウィクロス遊々亭Blogです。
遊々亭一押しのプレイヤーさん達による攻略情報やゲームに関する様々な情報、担当のおすすめなど、WIXOSS｜ウィクロスに関する情報を配信していきます。 Twitterでも情報配信中です！

遊々亭@WIXOSS｜ウィクロス担当アカウント

前回のピルルク記事と違いレゾナ採用型となります。現環境ではメイン空けが少なく＜黒MGT＞が実質防御アーツになりうることから採用。＜黒MGT＞＋＜MPP＞＋＜ヘルボ＞or＜黒カメラ＞を対面に応じて立てることにより相手の動きを制限しながら、＜黒MGT＞により自分の手札2枚が無限にハンデスに変わる( 黒電機＋青電機をレゾナで＜黒MGT＞を生成しトラッシュの＜クリシ＞を拾いそのまま＜黒MGT＞に当てることにより手札-2で相手の手札が1枚減る)ので後半は毎ターンフルハンデスが可能になり、ロック性能が非常に高いピルルクになりました。

■回し方■

基本的には盤面を制圧してから殴り始めるので前回のピルルクより点を取り始めるのが遅いです。とりあえずロックする盤面を作ることを目指しましょう。ロック盤面が完成したら盤面を維持しながらスペルなどで面を空けて毎ターンちまちま殴るのを繰り返せばいつの間にか勝てているはずです。

■各カード解説■

まずはルリグデッキ

前回と同じところは省略しています

ルリグデッキ

コード・ピルルクＶＥＲＭＩＬＩＯＮ

青黒と2色持ちのレベル4。＜＞との差別化は4から黒を持っている点、cipでなんでもスペルサーチできる点、スペル撃った時の凍結、それにアタック時にスペル使用できるテキストです。4から黒を持っていることで＜＞のリフプランが4から取りやすくなります。スペルサーチはドロソを絞ってるので特に役に立ちます。トラッシュにあれば＜＞で拾えるので実質盾に埋まってなければどこからでも拾えます。スペル使用時凍結はノーパンルート取った時に特に強力で殴る必要性がなくなります。そしてアタックフェイズ効果は＜＞を手札に構えておくだけで相手が動けなくなります。エクシードを使わないことが＜＞戦で非常に重要になります。

ダークアート †Ｍ・Ｇ・Ｔ†

先出し防御アーツみたいなレゾナ。このデッキには青と黒のスペルしか入ってないので全てのスペルがサルベージ可能。パワーが10000なことによりメイン空けされづらく今の環境非常に強いです。リフレッシュ前に＜＞下に要らないスペル×2＋欲しいスペルを入れてリフレッシュしてからレゾナして欲しいスペルを拾いながら＜＞など手撃ちしないスペルを落とすとめちゃくちゃうまぶれます笑

メインデッキ

ここからは前回とのデッキとの違う点などを説明していくのでよかったら≪15弾環境ピルルク≫の方と合わせて読んでね！

幻水姫ダイホウイカ

最強カード。強いカードは4。...と言いたいところですが枠がないです。ぶっちゃけ1でもよかったんですがサシェなどアタックトリガー2面立てないとエクシードなどを要求できない対面がいるため2枚採用しています。

コードハート M・P・P

今回はロックすることがメイン戦術になっているため＜＞＞＜＞であり前回より1枚多く採用しています。ただし＜＞と違いほとんどのタイミングに1面いれば充分なため4枚採用とはなりませんでした。

コードアート M・G・T

cipで1アド稼ぐカード。＜＞を回収すればこいつ1枚で＜＞を作ることができます。＜＞の回収効果で欲しいのがない時はとりあえず拾っとけレベルで強いカードです。

コードアート G・R・B

初動なので採用理由変わらず4枚。

FREEZE

採用理由変わらず1枚。

羅植華姫バオバブーン

＜＞入り緑姫が増えたことにより投入した枠。＜＞されても＜＞から青落として＜＞して＜＞2枚切れば0点から耐えれますと言いましたが今回は＜＞が入っておらず、条件も厳しいため2枚採用。＜＞2枚から＜＞＋1コススペルエクシードで0点から耐えることができます。

コードアンシエンツヘルボロス

採用理由変わらず1枚。543の盤面で3の枠が＜＞になっているため防御力が増しています。

コードラブハート †Ｍ・Ｃ・Ｍ・Ｒ†

新たに投入した枠。環境にメインバニッシュが少ないため＜＞と同じ理由で強いです。緑姫相手に特に強く、＜＞＋＜＞＋＜＞立てると＜＞と＜＞を残すと点数が入らなくメイン空けが＜＞と＜＞くらいで＜＞がスペルとバニッシュを1回ずつ止めるため緑姫側が動くことが困難になります。その間に＜＞で＜＞を山に戻し2枚手札に構えれば盾0でも＜＞エクシードで耐えることが可能になります。戻すカードは1、3、4は余裕であり、黒残り1枚もカメラを使う相手には＜＞を使わないことが多く＜＞も山に返して引きたいカードであるので実際＜＞、＜＞2、＜＞の4枚あり戻すカードを用意するのは簡単です。

ゲット・インセクト

パーツ集める用。レゾナがいれば2枚回収できるのでこれ１枚で黒のシグニなら2枚、青のシグニなら＜＞を経由して1枚なんでも回収できます。

コードアート R・F・R

初動その2。採用理由変わらず余った枠に2枚。

TORNADO

4が＜＞なので＜＞ではなくこちら。4のタイミングで構える他、エクシードの2面バニッシュで使用します。手札の青スペルを切れば0コスで撃てる点がとても強いです。

PRECIOUS＆THREE OUT

ドローソース。採用理由変わらず1枚ずつ。

MIRROR

採用理由はあまり変わらないのですがエクシードで＜＞を選択した場合エクシード1で1ドロー1バニッシュが行えるため単純に防御札＋1になります。ちなみに今回は＜＞を採用してるのでやろうと思えば回収し続けて4回エクシードを使うことも可能です。手札に来ても＜＞効果で切れるので腐ることはほぼないです。

CRYSTAL SEAL

ユニークスペル。この構築ではハンデスもきちんと行うため3枚入れています。＜＞で拾って＜＞に撃てば2-1交換ですが無限にハンデスすることができます。

コードアート †A・L・C・A†

強いカードは4。と言いたいところなんですが今回はレゾナ採用型で＜＞が入っているため2枚に減らしてあります。2枚だろうと過労死させます。

堕落の砲娘メツミ
コードアンチカイヅカ
リバイブ・フレア

こちらの三枚は採用理由変わらず1枚。

コードアート †J・V†

前回の＜＞の採用理由であるリフレッシュプランなどは今回全てこいつでやった方が強いです。＜＞で戻す唯一のレベル2でもあります。

コードアート †S・C†

前回の採用理由は＜＞の方に全て取られてしまったと言っても過言ではないため、＜＞から拾える黒電機という部分が全てになります。

サーバント

合計8枚。今回は＜＞がないこと、それにやろうと思えばレゾナでスペル拾って無理やり引きにいけるため、＜＞ケアで4種類にしてあります。

■各ルリグ対面について■

《創世タマユ》

先手でもノーパンします。＜ドントグロウ＞が入っていた場合殴ると裏目になり、極論＜APEX＞に乗ってさえすれば盾7あろうとほぼ勝ちが確定するため殴る必要性がないです。唯一先手取られて＜ベルフェ＞＜イフリード＞ギミック＋＜ダガ＞搭載で下敷きが＜染刻＞だった場合のみ負けるかもしれませんがノーパンして＜ブルパニ＞撃って轢き殺されたら仕方ありません。先に＜創世＞に乗られてしまう場合＜トルネード＞は構えておきましょう。

《緑姫》

前回と同様、植物、獣共にリフレッシュ＋＜応報＞＋＜アンダーワン＞をケアしていくことになります。＜黒カメラ＞＜MPP＞＜黒MGT＞盤面で盾を残しながら点数を入れていき、盾0になったら＜バオバブ＞を抱えて自分の山へのリフレッシュプラン(前回のを参照)をすれば勝てる対面です。

《燐廻ユヅキ》

今回の型なら有利対面です。＜アパト＞が減っているためメイン空けされづらく、＜黒カメラ＞＜MPP＞＜黒MGT＞盤面で向こうの点数が入らないためまずこちらの盾が0になることがほとんどなく、ドロソも拾えるためサーバントを4種類集めることが可能です。

《ミラー》

＜イカ＞型なら有利対面です。＜MPP＞枚数が多く＜黒MGT＞で＜イカ＞がダウン凍結でき、ノーパン合戦も＜クリシ＞が1枚引ければ＜黒MGT＞で拾えるのでグロウが確定します。ノーパンでマウント取ってから殴り始めるのがいいでしょう。

《紡ぐ者》

こっちの型で唯一苦手となる対面。＜マンモ＞入ってるやつがめちゃくちゃ厳しい。先手でも4割取れればいい方です。＜クリシ＞を1枚＜エンドスラッシュ＞にすれば8割以上取れると思いますが他のデッキへの勝率が落ちます。この枠は永久に迷う枠なので＜紡ぐ＞が多い地域なら＜エンドスラッシュ＞ぶち込みましょう。

《黒、赤ルリグ》

点数入れられる速度が早いのでとりあえず先手でもノーパンします。ロック盤面を作ってから殴り始めても充分間に合うので相手にワンチャンすら与えないようにしましょう。

《その他》

防御枚数の差でゴリ押せる場合が多いのでリフレッシュと＜コフィン＞、＜カースオブスペル＞、＜エクスクルード＞等除外をケアしながら動けば勝てる試合が多いと思います(前回と一緒)

■最後に■

というわけでレゾナ型ピルルクの記事でした。15弾のカードは何一つ入ってませんが＜CL＞が牢獄に囚われ、メイン空けが少なくなった今だからこそ使う気になった構築なのでよければ使ってみてください。

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15弾デッキレシピまとめ

posted 2016.11.15

By-遊々亭- ウィクロス担当

15弾デッキレシピ紹介

こんにちは、遊々亭WIXOSS担当です！
こちらでは遊々亭ブロガーに紹介して頂いた15弾のデッキレシピをまとめた記事となっております。
今回は折角、新規ルリグが4つ登場したということで、そのレシピを紹介していきたいと思います！
是非チェックしてみて下さいL(・∀・ L)

7点ショットリルデッキ
真実の記憶リルデッキ
ナナシデッキ
サメ型メルデッキ
あーやデッキ

"ねへほもん"さん 7点ショットリルデッキ

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-ST純真の記憶リル＞(+1) ＜LC相恩の記憶リル＞(+1) ＜ST動揺の記憶リル＞(+1) ＜LC退廃の記憶リル＞＜ST決死の記憶リル＞(-1) 計5枚	＜LR火竜点睛＞ 1 ＜LC炎得火失＞ 1 ＜LC炎固一徹＞ 1 ＜PR一蓮托生(ウィクロスマガジンvol.3 付録)＞ 1 ＜PR紆余曲折(劇場版selector来場特典)＞ 1 計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜C羅植シクラメン＞ 4 ＜Cサーバント O2＞ 4 ＜ST金山の西蔵サンゾウ＞ 4 ＜C聖身の円卓ボールス＞ 3 ＜PR轟砲ウルバン(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol7)＞ 2 ＜ST神流の一振＞ 3 計20枚	＜R一途の帰蝶ノヒメ＞ 4 ＜PR異国の黒船ペリー(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol12)＞ 4 ＜PR無二の征服アレクサンド(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol11)＞ 4 ＜R二刀の近習ランマ＞ 3 ＜ST仙石の西猿ゴクウ＞ 3 ＜SR矜持の豪魔オダノブ＞ 2 計20枚

組みやすい！使いやすい！をコンセプトにデッキを紹介して頂きました！
ウィクロスを始めたい方や新しくデッキを作りたい方にオススメです（＾◇＾）

しっかりとした勝ち筋も魅力的ですね！

解説はこちら↓
【【第147話】7点ショットリル】

"しみずき"さん真実の記憶リルデッキ

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-ST純真の記憶リル＞＜LC相恩の記憶リル＞【出】コイン+1 ＜LC明滅の記憶リル＞（バニラ）＜SP蒼天の記憶リル＞【出】赤x1 コイン+2 ＜LR真実の記憶リル＞計5枚	＜LCクライシス・チャンス＞ｘ１＜SPスピリット・サルベージ (「selector infected WIXOSS」 BOX1 初回限定特典)＞ｘ１＜LC君熾殉名＞ｘ１＜LR火竜点睛＞ｘ１＜LR炎竜毒蛇＞ｘ１計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜Cサーバント O2＞ｘ４＜C一揆の黄兵コウキン＞ｘ４＜C白槍の円卓ガレス＞ｘ２＜Cサーバント D2＞ｘ２＜Cサーバント T2＞ｘ２＜SP金山の西蔵サンゾウ＞ｘ３＜C聖身の円卓ボールス＞ｘ１＜SR戦意の箱舟＞ｘ２計20枚	＜R一途の帰蝶ノヒメ＞ｘ４＜R二刀の近習ランマ＞ｘ３＜PR無二の征服アレクサンド(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol11)＞ｘ２＜R三日の天下アケチ＞ｘ２＜SP仙石の西猿ゴクウ＞ｘ３＜SP矜持の豪魔オダノブ＞ｘ３＜SP幻水姫ダイホウイカ＞ｘ３計20枚

リルらしさを追求したデッキです！
アタック時バニッシュやトリプルクラッシュを活かし、3～4点のミドルショットを狙い続けることができます(ﾟдﾟ)！

気になる方は是非チェックです！

解説はこちら↓
【【WIXOSS デッキ】15弾環境真実の記憶リルデッキ】

"ウリュー"さんナナシデッキ

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜PRナナシ其ノ無 (WIXOSS対象商品1000円以上購入キャンペーン)＞＜LCナナシ其ノ壱ノ改＞＜LCナナシ其ノ爾＞＜LCナナシ其ノ参＞＜LRナナシ其ノ四ノ別＞計5枚	＜LCブラック・コフィン＞＜SPスピリット・サルベージ (「selector infected WIXOSS」 BOX1 初回限定特典)＞＜PRサクシード・ディストラクト＞＜LCフォーカラー・マイアズマ＞＜LR炎竜毒蛇＞計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜Cサーバント O2＞ 4 ＜C羅菌ヨグルティ＞ 4 ＜C羅菌アクネス＞ 2 ＜Cサーバント D2＞ 2 ＜R惨之遊 †アナベル†＞ 3 ＜PRドライ＝ラッカー(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol9)＞ 2 ＜PRコードアンチカイヅカ(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol11)＞ 1 ＜R堕落の砲娘メツミ＞ 1 ＜Cサーバント T2＞ 1 計20枚	＜C小砲ブドー＞ 4 ＜Cアイン＝ダガ＞ 2 ＜C羅菌メンタグロ＞ 2 ＜R千夜の五夜シャフリ＞ 1 ＜SRフィア＝ダイオ姫＞ 3 ＜SRフィア＝ヴィックス＞ 3 ＜SR羅菌姫オイゴナ＞ 3 ＜SR死之遊姫 †ニホニンギョ†＞ 2 計20枚

ナナシの常時マイナス効果を活かしたデッキ構築になっています！
＜アナベル＞を絡めた連パン要素も必見です(^_^)/

回し方もチェック！！

解説はこちら↓
【ドクターウリューのゲームレビュー】

"おケイ"さんサメ型メルデッキ

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-STメル＝レディ＞＜STメル＝スプモニ＞＜STメル＝モヒート＞＜LCメル＝キール＞＜LRメル＝マティーニ＞計5枚	＜LC暴風警報＞＜LC因果応報＞＜LR水天一碧＞＜LCフォーカラー・マイアズマ＞＜PRサクシード・ディストラクト＞計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜Cサーバント O2＞×3 ＜Cサーバント D2＞×1 ＜Cサーバント T2＞×1 ＜Cコードイートトロチー＞×1 ＜Cコードイートメダマヤキ＞×3 ＜Cコードイートクリキン＞×4 ＜PRコードアンチカイヅカ(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol11)＞×1 ＜R惨之遊 †アナベル†＞×1 ＜R羅植ヤシ＞×1 ＜R思索の体現シンカー＞×1 ＜SR幻水姫グレホザメ＞×3 計20枚	＜Cサーバント O3＞×2 ＜STコードイートマヨ＞×2 ＜Rコードイートフラポテ＞×4 ＜R懐古の音色リコダス＞×2 ＜Rコードイートテキソス＞×4 ＜SRコードオーダーステキ＞×3 ＜SR幻水姫ダイホウイカ＞×3 計20枚

遊々亭ブロガーが最も注目していたルリグ！
＜マティーニ＞はエナチャージ、ドロー、妨害、強制攻撃となんでもやってしまう(ﾟдﾟ)！
幅広く立ち回れるルリグで、詰め手段として＜因果応報＞を採用、強力ですね！

解説はこちらから↓
【サメ型メル＝マティーニデッキレシピ（15弾）】

"タマーMAX"さんあーやデッキ

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜＞＜LCぱわふるあーや!I＞＜LCぐれーとあーや!II＞＜LCすーぱーあーや!III＞＜LRみらくるあーや!IV＞計5枚	＜LRドント・エスケープ＞＜LCブルー・パニッシュ＞＜LCトリップ・トラップ＞＜PRサクシード・ディストラクト＞＜LCスリップ・ノット＞計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜R小罠ブラクラ＞×4 ＜R中罠コンルス＞×3 ＜R大罠ワンクリック＞×3 ＜＞×1 ＜PR三剣(WIXOSSカード大全3 付録)＞×1 ＜RTRICK OR TREAT＞×1 ＜CTHREE OUT＞×3 ＜PRPRANK(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol12)＞×4 計20枚	＜Cサーバント O＞×4 ＜Cサーバント O3＞×1 ＜Cサーバント D＞×1 ＜Cサーバント T＞×1 ＜Rサーバント Q＞×1 ＜C小罠イテテ＞×2 ＜SRコードハート A・M・S＞ ×4 ＜SR超罠ハニトラ＞×1 ＜C超罠バナナン＞×1 ＜RSLASH OUT＞×4 計20枚

調整を重ねていき、辿り着いたあーやデッキ！
トラップのギミックを残しつつ、スペルと合わせた＜AMS＞の攻撃は強力です！
このデッキが完成するまでの調整過程もお楽しみ下さい。

解説はこちらから↓
その1:【ぱわふるあーや】
その2:【ぐれーとあーや】
その3:【すーぱーあーや】
その4:【みらくるあーや】

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入賞デッキから考えてみる:15弾環境考察

posted 2016.11.14

Byてらたか

15弾環境考察

■はじめに■

こんにちは、てらたかです。
他のブロガーの方が着々と新ルリグの記事を投稿してる最中にお前は何をしていたんだ、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。正解はウリスでイカの圧力に負けていました

さて。突然の話なのですが、アニメは3話・4話で第一のターニングポイントを迎えることがよくあります。
1クールが3ヶ月で大体11話から12話、ちょうど起承転結の起が承へと移る部分が大体3話か4話。僕の知り合いのとある人は、「気になったらまず3話までは見る」とよく言っています。

新シリーズWIXOSSもそこまで進み、ようやく世界観から群像劇チックな物語へと移ったな、と思えるようになってきました。
僕の思考回路は「失言はオーネストでケア」だの「シフト欠員はホログラフでケア」だの言い続けていつになってもターニングポイントへ到達しないんですが、それはともかくWIXOSSはターニングポイントへ到達したのでしょう。

そして、それはアニメだけに限った話ではありません。
僕らがプレイしているTCGのWIXOSSも、ひとつのターニングポイントを迎えたのではないかと感じます。

カードゲームの環境は常に変動していますが、その中でも、「ここの前後でデッキ構築への意識が変わり始めた」と言えるタイミングはやはり存在しているんです。
それは、大会に入賞したデッキから感じる違和感であったり、あるいは入賞したプレイヤーの何気ない一言だったりがきっかけであることが多い......のですが、この話はひとまず置いておきましょう。

今回の記事は、新弾が発売されてから現在に至るまでのメタの移り変わり、環境の解説についての記事を書いていこうと思います。
(※この記事執筆はアニメ5話公開前の環境で行ったものです。)

■前環境からの束縛■

まず、カードプールが変わったタイミングでどういう出来事が起きたかをおさらいします。

大きな出来事は3つ。

・新シリーズ放送開始とほぼ同時のスターター・ブースターの発売による、カードプールの増加。
・＜＞の投入禁止及び＜＞の2枚制限による使用可能カードプールの減少。
・効果対象の選択の強制化というルール変更による、実質的な一部カードの効果の変化。

3つ目だけはあまり馴染みがない人がいるかもしれません。これは、例えば「コストのない出現時を除き、これまではカードを選択するときに選択可能な対象がいたら『選択しない』を宣言することができたが、これからは選択可能な対象がいた場合必ず選択する必要がある」というもの。
これも地味に環境には影響しているので、後でちょっとだけ触れることにします。

さて、そんな変化が起こった新環境。各地で大型大会が開かれる中、最初にメタゲームの中心に踊り出たのは『＜＞』でした。

【APEXサンプルレシピ1】

関西/大型大会優勝
使用者：ポテイトさん

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-STコード・ピルルク・xi＞＜STコード・ピルルク・K＞＜LCコード・ピルルク Π＞＜LCコード・ピルルク Δ＞＜LRコード・ピルルク Λ＞＜LRコード・ピルルク APEX＞計6枚	＜SPアイスフレイム・シュート(レジェンドアーツパック)＞＜LRドント・エスケープ＞＜LCブルー・パニッシュ＞＜LCフォーカラー・マイアズマ＞計4枚

メインデッキ
非LB	LB
＜Rコードアート P・S・M＞×1 ＜BBコードアート R・F・R＞×1 ＜CTHREE OUT＞×3 ＜＞×3 ＜PRコードアート †A・L・C・A†(カードゲーマーvol.26 付録)＞×2 ＜＞×1 ＜Cコードアート †S・C†＞×1 ＜Cアイス・フィンガー＞×1 ＜Cリバイブ・フレア＞×1 ＜Cサーバント T2＞×1 ＜Cサーバント D2＞×1 ＜Cサーバント O2＞×4 計20枚	＜SP幻水姫ダイホウイカ＞×3 ＜SRコードハート M・P・P＞×3 ＜ST大幻蟲 §オタガメ§＞×2 ＜Rコードアート H・T・R＞×1 ＜Rコードアート G・R・B＞×4 ＜CFREEZE＞×1 ＜SRコードアンシエンツヘルボロス＞×1 ＜SP羅植華姫バオバブーン＞×2 ＜Cサーバント O＞×3 計20枚

【APEXサンプルレシピ2】

中部/大型大会3位
使用者：りくさん

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜＞＜STコード・ピルルク・K＞＜LCコード・ピルルク Π＞＜LCコードピルルク・Φ＞＜LRコード・ピルルク Λ＞＜LRコード・ピルルク APEX＞計6枚	＜SPアイスフレイム・シュート(レジェンドアーツパック)＞＜LRドント・エスケープ＞＜LCブルー・パニッシュ＞＜LCフォーカラー・マイアズマ＞計4枚

メインデッキ
非LB	LB
＜BBコードアート R・F・R＞×3 ＜CPRECIOUS＞×1 ＜CTHREE OUT＞×1 ＜SRMIRROR＞×1 ＜PRCRYSTAL SEAL(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol4)＞×2 ＜PRコードアート †A・L・C・A†(カードゲーマーvol.26 付録)＞×4 ＜R堕落の砲娘メツミ＞×1 ＜PRコードアンチカイヅカ(WIXOSS PARTY参加賞selectors pack vol11)＞×1 ＜Cコードアート †S・C†＞×1 ＜Cアイス・フィンガー＞×1 ＜Cリバイブ・フレア＞×1 ＜Cサーバント T2＞×1 ＜Cサーバント O2＞×2 計20枚	＜SP幻水姫ダイホウイカ＞×4 ＜SRコードハート M・P・P＞×2 ＜ST大幻蟲 §オタガメ§＞×2 ＜Rコードアート G・R・B＞×4 ＜CFREEZE＞×1 ＜SRコードアンシエンツヘルボロス＞×1 ＜SR羅植華姫バオバブーン＞×1 ＜Cサーバント D＞×1 ＜Cサーバント O＞×4 計20枚

1つ目のレシピは関西にて、2つ目のレシピは中部にて、環境変化直後に大型大会で入賞を果たした＜＞の構築です。
上の型はデッキを回転させるスペルが多く、またLv3を＜＞にすることで4グロウからある程度のハンデスを狙い、一方下の型は＜＞・＜＞を4にしたシグニの回転力でデッキを回す形になっています。
(どちらのデッキもプレイヤーの方のハンドルネームをTwitterで検索すると詳しい解説記事が出てくると思いますので、詳しく知りたい方はそちらの記事を参考にお願いします)

＜＞という最強の汎用性を持つアドバンテージ源が規制された＜＞は、エナ供給の補佐として＜＞を投入し、また新たなアドバンテージ源・あるいは防御力の強化札として＜＞を採用することにより、＜＞の抜けた穴を見事に埋めることに成功しました。

しかも、ただの劣化マイナーチェンジとしてこの構築に到達しているわけではないのが凄いところ。
なんと、＜＞→＜＞あるいは＜＞+＜＞というプランを生み出すことにより、前環境後期に頭角を表した緑子の「＜＞+＜＞」に対して明確な防御手段を得ることにさえ成功したのです！

カードプールに変化があった際、大体のプレイヤーが最初に目をつけるのは『新カードで既存のデッキがどれだけ強化されるか』、『規制がかかったデッキをどうにかリペアすることはできないか』です。
特に発売からそう期間が空かずに大型大会が開催される場合、この傾向は顕著になります。
と言っても、それまで動かしていたノウハウが残っているデッキの方が新たに登場したデッキより動かしやすいのは当然のことで、そのためプール変化直後のしばらくの期間はどうしても過去のデッキの調整版がトップメタとなってしまうことが多いんです。

そういう意味で、ひとつ前の弾までデッキパワーがほぼトップに近かった＜＞が新弾環境序盤を支配していたのも、仕方ないと言えば仕方ないのかもしれません。
＜＞が規制された後の＜＞＜＞搭載型＜＞と同じように、『＜＞なお健在』が示されたというのが、環境初期を象徴する出来事であったと思います。
(ちなみに、7弾『ミルルン』や12弾『＜＞』のように新たなアーキタイプが突如頭角を表すというパターンも存在し、この場合環境は一気に変動を迎えることとなります)

前環境から変わらずメタにいたデッキは＜＞だけではありません。

【燐廻遊月サンプルレシピ】

中部/大型大会準優勝
使用者：アトリさん

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-ST花代・零＞＜LC焔遊月・壱＞＜LC焔悔遊月・弐＞＜LC花咲乱遊月・参＞＜LR紅蓮乙女遊月・肆＞＜ST真・遊月・伍＞計6枚	＜LCフォーカラー・マイアズマ＞＜PR燐廻転生(劇場版selector来場特典)＞＜LC暴風警報＞＜PR一蓮托生(ウィクロスマガジンvol.3 付録)＞計4枚

メインデッキ
非LB	LB
＜R堕落の砲娘メツミ＞×1 ＜＞×2 ＜R幻竜グリアナ＞×4 ＜＞×2 ＜C幻竜 #ステゴケラス#＞×3 ＜C幻竜 #ドラコレクス#＞×3 ＜Cサーバント D2＞×1 ＜Cサーバント O2＞×4 計20枚	＜SP幻水姫ダイホウイカ＞×2 ＜Rコードアート T・A・P＞×1 ＜ST幻竜神姫バハムート＞×2 ＜SP幻竜姫スヴァローグ＞×2 ＜R幻竜ボルシャック＞×4 ＜ST幻竜姫 #スパザウス#＞×2 ＜＞×4 ＜Cサーバント O3＞×3 計20枚

世界大会を優勝、その後＜＞の規制が発表され弱体化した燐廻遊月も、それ以外のパワーカードを浮いた枠に投入し、こちらは安定性を落とした代わりにダメージソースを増やした形で生き残ることとなりました。
『よっしゃ遊月が規制された、これはもう鯖を散らす必要がないな』。そんなことを考えていたプレイヤーにとって、遊月が生き残っているという情報は大打撃だったでしょう。
結果として、＜＞という規制が入ったピルルク、＜＞という規制が入った遊月は、どちらもある程度の形の変化を残して環境に居座り続ける結果となりました。

そして、その他の上位の面々もアイヤイ・植物緑子・＜＞・＜＞、と前弾でも上位にいたデッキがほとんどです。
特に＜＞なんかは、＜＞が新弾ルリグ達に対して強烈に刺さることもあってか、前弾よりもシェアを少し伸ばします。
その代わりに、先ほど触れた『対象選択の強制化』のルールのせいで植物緑子が＜＞爆発時に必ず対象を選択する必要が出てきてしまい、その影響もあってか植物緑子を上手く使いこなすプレイヤーの数は減ったような印象を受けました。

これらのデッキは、アイヤイが黒遊具を手に入れて動きの幅を広げた程度で、後はこれといった変化はありませんでした。

このままでは前環境の焼き直しで新弾環境が進んでしまうのではないだろうか。やはり、新ルリグの強化が主眼に置かれた新パックでは、環境を変えるだけの力はなかったのだろうか？
そんな前環境からの束縛を強く感じたのが、今弾環境初期でした。

■威圧からの解放■

ところが、そんな心配は杞憂。規制・ルール変更・新カード発売と3つもの変化が起きた環境が、前の環境を続投！と言うだけで終わってしまうわけがありません。

大きな変化が、新弾発売からしばらく経過した頃に起きました。

【応報メルサンプルレシピ】

東北/大型大会優勝
使用者：まつ梨さん

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜P-STメル＝レディ＞＜LCメル＝カルア＞＜SPメル＝モヒート＞＜LCメル＝キール＞＜LRメル＝マティーニ＞計5枚	＜LC因果応報＞＜SP水天一碧(レジェンドアーツパック)＞×2 ＜LC暴風警報＞＜PRサクシード・ディストラクト＞計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜SPコードイートカレー＞×3 ＜Cコードイートクリキン＞×2 ＜Cコードイートメダマヤキ＞×4 ＜Cコードイートトロチー＞×3 ＜SP千切＞×3 ＜Cサーバント T2＞×1 ＜Cサーバント O2＞×4 計20枚	＜SP幻水姫ダイホウイカ＞×4 ＜SRコードオーダーステキ＞×4 ＜Rコードイートテキソス＞×4 ＜Rコードイートフラポテ＞×4 ＜SPコードイートマヨ＞×2 ＜Cサーバント O3＞×2 計20枚

まず、最も分かりやすい変化はこれ。
見ての通りの、メルの大型大会優勝です。

新弾のオススメルリグでブロガーの他の面々が「一番強い」と推していたメル。
それまでもいくつかの大型大会で地味に予選突破しつつ、結局入賞までこぎつけることができていなかったこのルリグが、東北のWPSにて優勝を果たしました。

まだ戦ったことがないという方のために、メルのキーカードをいくつか紹介しておきましょう。

《メル＝マティーニ》

何はともあれLRルリグ。
アクセによるアドバンテージ損失を回避する能力、毎ターンエナにアクセを置いていくエナ増殖能力と2つものアドバンテージキープ能力を保有し、それに加えてコイン3枚を使った『ベルセルク』能力を持ちます。
一応＜＞とのデザイナーズコンボとして作られているであろうベルセルク能力ですが、基本は『＜＞にグロウする前の確実な延命』あるいは『＜＞前の＜＞やソリティアを牽制』『＜＞発射後のリソース回復に蓋をする』という使い方をされます。
いわば紡ぐ遊月における＜＞の死亡回避能力や、あるいは緑子の1ターン限定の＜＞による＜＞発生保証・締め付けといった役割を果たしているわけです。

3つの能力全てが既存の汎用フィニッシュ方法(＜＞、または＜＞)と綺麗に合致しており、この特徴がメルがメタゲームへ割り込む原動力となっています。

《コードイートメダマヤキ》

アクセした調理シグニにシグニ効果耐性を付ける1枚。

かなりのルリグが＜＞によるバニッシュを活用しており、また＜＞を活用しないタマ・ウムル・ユキなんかも＜＞・＜＞・＜＞を使用、遊月なんかはバニッシュ能力のほぼ全てをシグニに頼っているという今の環境では、シグニ耐性の重要度は非常に高いです。
それを手軽に付け加えることができるのがこのメダマヤキであり、そしてこの手軽なシグニ効果耐性盤面という特徴があるおかげで、メルは単なる遊月や緑子の劣化となることを避けています。

ロストレージリーグにおいても大活躍で、リルのメインの除去手段である＜＞・＜＞・＜＞を全てシャットアウトできる上にあーやの＜＞に転倒させられなくなるという優れもの。
基本的には4枚入っている前提で試合を組み立てた方が良いでしょう。

《コードイートテキソス》

そして、＜＞と組み合わせられるこのシグニも、シグニ効果耐性盤面の形成を補佐しています。
それに加えて強力なのが2つも持っているエナブースト能力で、この能力のせいで＜＞などからの＜＞・＜＞へのエナ確保が容易になっています。

実際、攻撃がバッチリ通るタイミングであれば、＜＞にこのカードを付けて一発殴ることで一気に3リソース伸びるなど、アタック時のアドバンテージ確保に関しては最強の部類になります。
単純にバニッシュされた後も役割がある＜＞なわけで、その＜＞だって未だに各所で見かけるシグニなんですから、その上位とも言える効果を持つこのカードが弱いわけもないって話ですね。

カード欄で書いた通り、メルは『応報型』『紡ぐ型』の2種類に分かれます。
新時代の緑子ポジションとも言うべき位置に立ち、これからも姿を見かけることが多いルリグとなるでしょう。

――と、環境についての話に戻りますと、こんな風に新勢力が姿を見せたというのが、第一の変化です。
さきほど注釈にて言及したミルルンや＜＞ほどのインパクトはなかったといえど、新たなルリグに戦えるものが存在しているのが証明された形になります。

新ルリグが戦えるということは、つまりロストレージからの参入組プレイヤーが活躍する機会を得たということでもあるわけです。もしかしたら大きく勢力図を変えるかもしれない出来事の一つと言えるでしょう。

そして、もう一つの変化。
それに関しては、以下のレシピを見ていただいた後に、詳しく言及していきましょう。

【タウィルサンプルレシピ】

関東/大型大会優勝
使用者：masterさん

ルリグデッキ
ルリグ	アーツ
＜LC永らえし者タウィル＝ノル＞＜LC永らえし者タウィル＝エット＞＜LC永らえし者タウィル＝トヴォ＞＜LC開きし者タウィル＝トレ＞＜LR永らえし者タウィル＝フィーラ＞＜LR永らえし者タウィル＝フェム＞計5枚	＜SPシャボン・ウェーブ＞＜LRクトゥル・コール＞＜LR全身全霊＞＜PRサクシード・ディストラクト＞計5枚

メインデッキ
非LB	LB
＜R遅起の花咲アフロディテ＞×1 ＜SP真夏の陽杖トビエル＞×1 ＜R聖墓の神妹ナキールン＞×4 ＜R笑顔の春姫サホヒメ＞×3 ＜C天右の書記サンダルフォン＞×1 ＜C探求の思想ハニエル＞×4 ＜R堕落の砲娘メツミ＞×1 ＜R未来の噴陰 †アークホールド†＞×4 ＜Cサーバント O2＞×1 計20枚	＜SR真天使の未来ガブリエルト＞×2 ＜PR混沌の豊穣シュブニグラ(サイン入り)＞×1 ＜R天左の書記メタトロン＞×1 ＜＞×1 ＜SR千苦の大天使 †アークゲイン†＞×4 ＜Cアイン＝ダガ＞×2 ＜Rサーバント Y＞×2 ＜Cサーバント Q3＞×1 ＜Cサーバント T3＞×1 ＜Cサーバント D3＞×1 ＜Cサーバント O3＞×4 計20枚

このレシピは、町田のプレイヤーであるmasterさんが大型大会にて使用したタウィルになります。
単純に「＜＞軸のタウィルの性能が認知されメタゲームへ割り込んだ」ためにこのレシピを掲載したわけではありません。
そうではなく、彼のこのレシピと彼のとある発言から、明確なメタゲームへの意識の変化があったことを説明できるために、引用させていただきました。

■チェックポイント！前と今とで何が違う？■

規制・新弾発売前も規制・新弾発売後もピルルクがトップ、その他遊月・緑子・アイヤイ・ウリスなんかがそこかしこにいる環境。
そこに何の違いもないのか？

やはり、そんなわけがありません。
表面が似通っていても、規制によって埋めきれなかった穴は存在しているんです。
先ほど言及したツイートを見てみましょう。

そもそもヘルボへのヘイトをこじらせ過ぎた結果、トビエルでヘルボ戻してもキリがないから、ピルルクもハンデス薄くなってるしデッキ強くしてダークゲイン連鎖で30000マイナスからヘルボ２面吹き飛ばせばいいのでは！という脳筋思考に至ったのがデッキのルーツ。
— master (@FFTCGin_machida) 2016年10月30日

これです。
勿体振らずに平たく言いましょう。前環境と今環境における構築視点での最大の違いは、この『＜＞に対しての意識の向け方』にあります。

＜＞の項目において、僕は先ほどこんなことを言いました。

>＜＞という最強の汎用性を持つアドバンテージ源が規制された＜＞は、エナ供給の補佐として＜＞を投入し、

＜＞におけるこれまでの一般的なエナ確保は＜＞によって行われていました。
＜＞→＜＞というリソース損失のないエナ確保法を採用し、これによりハンデスまでも同時に行っていたわけです。

けれど、＜＞の使いまわしが不可能になった現在ではどうでしょう？
＜＞は随分前に規制され、＜＞も積めて4枚、しかも＜＞による回収からの発射ができないため、基本的には撃てば撃つほどリソース総量が減っていく......。
それ以外の、例えば＜＞であったり＜＞であったりも、自分のリソースを食いつぶすハンデスです。そして、Lv5である＜＞は、他のルリグより多くグロウコストを払います。
ということは、つまり。

こんな状態でハンデスを何度も重ねるのは、構築を特化させない限り不可能に近い！

というわけなんです。
最初に紹介したポテイトさんのレシピなんかは、ある程度スペルを回しつつ＜＞も使って無理矢理ハンデス量を増やす形になっていました。けれど、リソースを保ったまま大体の相手に安定してフルハンデスを行うのは、やはり難しいのではないかと思います。

この特徴自体は、環境第一週で入賞したピルルクのレシピを漁った人は、ある程度ながら気付いていたものと思われます。
けれど、すぐさまその変化に対応できた人は少ないんじゃないでしょうか。
前弾のピルルク対策は『ハンドレスからでも動きやすい形を取る』『ハンドレスになる前に勝負を優位へと傾ける』ことに重点が置かれていて、＜＞自体が弱体化している分その対策も通りやすい状態となっていたので、新しい対策案へと手を伸ばす人はそれほど多くなかったはずです。

けれど、ここに来てようやく『フルハンデスされにくいことを前提としたメタの張り方』が実戦級で通用しうることが証明されました。

ハンデスされないのならば対処できた、と主張していたデッキはこれまでにいくつもありました。
ミュウであれば＜＞・＜＞で＜＞＜＞を溶かせるためバニッシュアーツを無理に積み込む必要性が減り、エルドラなら手札さえ確保できれば＜＞+＜＞による埋め込みや＜＞に合わせた＜＞の設置などがスムーズに進むかもしれない。
ウムルなら？ユキなら？

そういう対策が通用しやすくなった。これが、環境トップに君臨する＜＞に対しての、過去と今の最大の違い。

兆候は実は前からありました。
僕がWPSを＜＞で優勝した時に準優勝した方はユキで、これは迷宮軸から＜＞によるリソース奪取+バウンスによって徹底的に相手のエナを絞って戦う型でした。これも＜＞を握り込んで先にグロウができれば手札からピルルクに対処できる構築だったと思われます。

それが誰からも見える形として『ハンドキープができた状態での＜＞処理』を意識して組み上げられ、優勝という結果を残したのが、先ほどのmasterさんのタウィルだったわけです。

■まとめと環境予想：これからの大会環境はどうなる？■

恒久的なフルハンデスがなされないという前提さえあれば、活躍できるデッキは大きく変わるでしょう。
同ブロガーであるりくさん――なんとなくいつも呼び捨てにしているせいでさん付けに抵抗がありますが、形式を統一してここではさんを付けて呼びます――なんかは、『ユキとか＜＞増えてるし、新規勢のリルだって盾強いし、今のアイヤイは環境的に怪しい』というような発言をしていました。こういったデッキの相対的な相性図の変容も、意識が変化しつつあるために産まれたものです。

実際、効果無効・ルリグストップ・それなりの面空け能力にかなりの耐久力を持ったユキなんかはアイヤイ・ウリス・燐廻なんかの相手に対し強いためにシェアを伸ばしそうですし、僕が好きで好きで大好きなウムルも勝ちやすい環境になるでしょう。
masterさんの影響もありそうですがタウィルだって増えるでしょうし、複数枚のカードを使用したコンボデッキも一定数姿を見せるようになるかもしれません。

そして、そういうデッキが出てきた上で既存のデッキがどのように姿を変えるかも興味深いです。

ピルルクはフルハンデスのためにレゾナを入れるようになるかもしれませんし、＜＞の量を無理してでも増やすかもしれません。もしくは、環境が変わろうが＜＞のリソース供給と＜＞の締め付けは強いからと最初のレシピに近い形を取り続けるかもしれないです。
遊月は＜＞に頼らない別の道を探すのでしょうか？今のところ別のフィニッシュとしては＜＞や＜＞＜＞なんかがありますが、対応のしかたが多様なデッキが増えたら＜＞で詰め切るのが難しくなってくるかもしれませんし、＜＞＜＞をするなら花代でという人も多そうで、また違ったフィニッシュプランを探さねばならない可能性もあります。
アイヤイは盾で対応されにくいように早い段階から圧力を掛ける方向に進むかもしれないですし、ウリスも今度は『手札がある前提での対ピルルク』を求めるかもしれません。
ここに関しては『次の次のターニングポイント』に近い部分があり、完全な予想は難しいものです。

今は、いくつものデッキに活躍の可能性が与えられている、とても興味深い環境になっていると思います。
古いプレイヤーの方もデッキを一から見直すいい機会ですし、新しく始めるにしてもデッキ選択の幅が広くよりどりみどりで絶好のチャンスです。

是非、自分の理論を示すべく、色々なデッキに挑戦してみてください！

最後になりますが、デッキレシピ・及びHNの引用を快く許可してくださったポテイトさん・りくさん・アトリさん・まつ梨さん・masterさんに心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました！

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