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ギャラクシーカップ2023予選優勝デッキ【カマクラル】前編
posted 2023.04.26
Byカマクラル

ギャラクシーカップ2023予選優勝デッキ【カマクラル】前編
戦うデュエリーマンのカマクラルです。
前回はトリプルマグナムの記事を執筆しましたが、いかがでしたでしょうか?
トリプルマグナム【カマクラル】
<超魔輝獣マグナム・オーバーロード>による5000打点&貫通ダメージや、<超魔機神マグナム・オーバーロード>による逆転ワンキルが魅力のマキシマムデッキです!
新カードの登場によって圧倒的にパーツを揃えやすくなり、後続確保も容易になりました!
毎ターンマキシマムモンスターを処理するだけでも大変ですが、相手のライフを減らすことで打点が上がるマキシマムモンスターも居るため非常に厄介です!
特にエクスキューティーなどの罠型デッキはパワーが低く、スピードも遅めなのでかなり厳しい展開を強いられるでしょう。
ラッシュデュエルならではのマキシマム召喚で勝ちたい方は是非ともお試しください!
さて先日、公式の最大規模大会の第二回ギャラクシーカップ予選に参加してきました!
ラッシュデュエル日本一を決める大型大会なので張り切って参加しましたが、なんと優勝して決勝大会への参加券を勝ち取りました!
大会前から当日に至るまで、どういう思考でデッキを組んだのか、包み隠さず全て出したいと思います!
それでは、早速参りましょう!
目次
1.環境ヨミ
僕は4/15(土)に開催された千葉県サテライトショップ千葉中央の予選大会に参加してきました!全国で開催される予選大会の中で最も早い日程なので、前例がありません。
もっと遅い日程であれば、他エリアの予選大会の結果を見てから構築を考えられるのですが、初日なので純粋に環境を読む力と構築力が試されます。
TSUTAYA関東No.1決定戦やエリアナンバー1決定戦といった公式の大型大会との違いは大きく2つ。
新リミットレギュレーションの実装とVSパック マキシマム・フォースの発売です。
これらの影響は具体的に言うと3つ。
- 1.結局エクスキューティー
- 2.マキシマムの脅威
- 3.中・低速環境
1.結局エクスキューティー
新リミット・レギュレーション実装後に何回か公認大会に参加したのですが、参加者の大半はエクスキューティーデッキでした。規制によってパワーとスピードが下がったものの、それでも環境屈指の安定感と対応力があると感じた方が多かったのだと思います。
<エクスキューティー・リリウス>が抜けた穴に<エクスキューティー・レイア>、<エクスキューティー・スクランブル!>が抜けた穴に<傲慢な壺>を採用することで、デッキが成立しますからね。
僕は新環境当初、新リミットレギュレーションの影響を受けなかったアンデットやコイントスを握っていたのですが、最上級モンスターを主軸にするデッキの宿命として、最上級モンスターを重ねて引く手札事故がありました。
最上級モンスター1体はアドバンス召喚で場に出せますが、もう1体を手札に保持したまま相手にターンを返してしまうことが何回もあり、手札を使い切れない度にもったいないなと感じていました。
やはりラッシュデュエルは手札を使い切って盤面にカードを多く残せた方が強いです。
しかし、最上級モンスターを主軸とするデッキは構造的に毎ターン手札を使い切ることが難しいと判断し、使用を断念しました。
また、マッチ戦でサイドチェンジすることを考慮すれば、なるべく自由枠が多いに越したことはありません。
そうなると固定枠の多いアンデットなどは使いにくいため、自由枠の多いエクスキューティーにしました!
2.マキシマムの脅威
大量の新規サポートカードの登場で、マキシマム召喚の成功率が飛躍的に高まりました!環境で猛威をふるうエクスキューティーデッキに対して、マキシマムデッキが圧倒的なパワーとスピードで蹂躙していく姿を思い描いていましたが、対エクスキューティーの構築を練り切るまでには少々時間が足りなかった印象です。
結局、<深淵竜神アビス・ポセイドラ>は<エクスキューティー・フラーメ>の4100打点で突破されてしまうことに加え、ライフを削り切るまでに2~3ターンの猶予を与えることもあり、イマイチ勝ちきれない感じでした。
その点、マグナムタイプは<エクスキューティー・フラーメ>で突破できない5000打点と貫通効果があるためにメインではかなり高い勝率を誇りました!
しかし、サイドチェンジで対策されてしまうと、途端に脆さを見せました。
デッキの大半が固定枠になってしまい、<シードラゴン・ナイト>や<天の選別>といったバックを割るカードの採用が厳しいです。
そのため、サイドインした対策カード達の効果を全て受けてしまうため、マッチ戦で勝ち切ることは厳しいと判断しました。
エクスキューティー側からすると、サイドのマキシマム対策は必須ですね。
3.中・低速環境
環境デッキのトップシェアであるエクスキューティーは、<エクスキューティー・リリウス>と<エクスキューティー・スクランブル!>の規制によってパワーが下がり、決着がつくまでの時間が伸びました。これだけでも環境のスピードが低速となる感じですが、さらに拍車をかけたのが<閃光のバリア -シャイニング・フォース->の登場です!
その効果は、3体のモンスターが攻撃した場合のみ発動できる<聖なるバリア -ミラーフォース->です!
使い勝手は悪いものの、ノーコストで相手の攻撃モンスターを全破壊できる効果は明らかに強いです!
攻撃する側の心理としては、相手の魔法・罠ゾーンに伏せカードがあるだけで、このカードを警戒しなければならなくなりました。
もちろん、そう都合よく打たれる可能性は低く、そもそも採用されているかどうかも分からないのですが、万が一くらってしまうと致命傷になりかねません。
そのため、3体攻撃できる場面でも、あえて2体までの攻撃でとどめてケアするケースも増えることでしょう。
これらの三要素を総括すると、ミラーを意識したエクスキューティーデッキを握り、サイドにマキシマム対策を積むというのが正解になると思います。
その予想は実際当たっていて、参加者の大半はエクスキューティーを使っていました。
また、Twitterにアップされた上位入賞レシピを見ても、ほとんどがエクスキューティーでした。
勝ち上がってくるプレイヤーは、僕と同じ考えに行き着くでしょうから、この結果は妥当と言えますね。
それでは、デッキレシピをご紹介いたします。
2.デッキレシピ
エクスキューティー
プレイヤー:カマクラル
モンスター
計27枚
エクストラデッキ
計15枚
サイドデッキ
計15枚
3.デッキコンセプト
「罠の威圧」です!新リミットレギュレーションによって弱体化したものの、安定感や対応力といったデッキ全体の総合力の高さは健在です!
かつての遊戯王OCGにおいて、十二獣が環境を席巻したことでキーカードが規制されたものの、それでも十二獣環境が変わらなかったことを思い出しました。笑
今回のポイントは、罠9枚の採用です!
罠を多投することで、相手ターンで相手の場に干渉できるようにしました!
展開デッキにおいては、相手のバックを破壊し、攻撃を通すという動きが基本になります。
高打点モンスターがそのまま攻撃表示の壁となり、それだけで盤面を返す要求値を高めることができるからです。
アンデット、ドラゴン、戦士、サンダーボールドなどがこれに該当します。
しかし、1700打点前後のエクスキューティーでは、盤面に残ったところで大した脅威になりません。
以前は<エクスキューティー・リリウス>が3積みできたため、<天の選別>が必須級カードでしたが、<天の選別>で相手のバックを1:1交換できたとしても、こちらにバックがなければ相手は安心して攻撃してきます。
また、<傲慢な壺>を発動したターンには魔法カードを使えません。
ドローによって<天の選別>を引いたとしても、次の自分のターン以降にしか使えず、場に伏せてもブラフにしかなりません。
そこの噛み合いの悪さもあり、それならいっそ、罠を多めに積んで相手ターンでも動いてやろうと思いました。
エクスキューティー専用罠は強力なカードが多く、戦闘で盤面を返すより、罠を上手く発動して盤面を返した方が強いと感じました。
ただ、同名罠を複数積むと<シードラゴン・ナイト>に弱くなってしまうため、<酢酸のたまった落とし穴>を3積みして対策しました。
<エクスキューティー・ラム>は止められませんが、リリース要員、ラム自身、ラムコストという3枚のカードを使って場に残るのが1600打点なので、アドバンテージ的に優位でない限り、相手にとっては部が悪い1:1交換という認識です。
メインはミラー意識、サイドはマキシマム、アンデットやドラゴンのような種族単体で強いデッキ、メタカードである<監獄島アネ・ゴ・ロック>を突破するカードを採用し、幅広い相手と渡り合えるようにしました!
それでは、デッキ解説の方で詳しく書いていきます!
4.メインデッキ解説
【上級モンスター】18枚
エクスキューティー・リュミエル...3枚
<業火の結界像>が制限カードになったため、以前に比べると出せる頻度は上がりました。
エクスキューティーのメタカード筆頭の<監獄島アネ・ゴ・ロック>をすり抜けられるカードとしても優秀です!
<エクスキューティー・リリウス>が制限カードとなった今、1800打点がこのデッキにおける高打点の基準となりました。
ミラーにおいて、1700以下の打点を一方的に戦闘破壊できるのも大きいですね!
レベル7、8のモンスターで攻めてくるドラゴンや戦士相手には、デッキバウンス効果もよく刺さります!
効果を発動するためのコストはレベル6モンスターとしか指定が無いため、自身ではなく、効果を使い終わった<エクスキューティー・プラウティ>や<エクスキューティー・フローア>を利用することも可能です!
相手の<亜竜地獄>や<激流葬>で盤面を一掃されても、手札のこのカードから再び盤面を作り直すことも可能です!
万能カードとして3枚採用しました!
エクスキューティー・レイア...3枚
ミラーにおいて有利な1800打点であり、レベル7以上のモンスターの攻守を300下げる効果も地味に強力です!
直前まで<エクスキューティー・ラム>と2枚ずつの採用にしていましたが、やはりラムはコストが重く、打点も低いところがどうしても気になったため、こちらを3枚にしてラムを1枚にしました。
今振り返っても、この判断が正しかったかどうかは微妙なところです。
やはり2:2のバランスが良かったかもしれません。
この点は<エクスキューティー・ラム>の項目でもう少し深掘りします。
エクスキューティー・フラーメ...3枚
このカードの登場によって、マキシマムデッキ相手にも引けを取らなくなりました!
また、ミラー戦においてはこのカードの使い方が非常に重要です!
相手の盤面を返しながら、ライフを取り切るという動きをするため、出すタイミングを計る必要があります!
できればレベル6以上のモンスターが4体以上居る時に使って4100打点は確保したいですね!
3体で攻撃すると<閃光のバリア -シャイニング・フォース->の餌食となるため、このカードの効果を使って、高打点でライフを取っていく動きが強いです!
自身を特殊召喚できる効果を持っているため、<監獄島アネ・ゴ・ロック>をすり抜けられます! また、炎属性ですので<業火の結界像>の影響も受けません!
文句なしの3枚採用!
エクスキューティー・フローア...3枚
<エクスキューティー・プラウティ>や<エクスキューティー・ルーシー>の効果を複数回使う際にも役立ちますね!
水属性である点も優秀で、<アビス・ソルジャー>のコストに活用することもできます!
<エクスキューティー・スクランブル!>が制限カードとなった今、デッキの対応力を高めるために必須のカードとなりました!
そのため、3枚の採用です!
エクスキューティー・プラウティ...3枚
それだけでも十分強いのですが、墓地を肥やしながら500ライフを回復する効果も地味に強力です!
特にミラーのマッチ戦は3本目に投入することが多く、ETEDに入ることも多々あります。
そんな時に戦闘を介さずライフ差を作れるカードは非常に強力です!
表側表示で場に存在することで、<エクスキューティー・エマージェンシー!>、<エクスキューティー・ブレイク!>、<亜竜地獄>の発動条件を満たせます!
また、守備表示でありながら、<エクスキューティー・フラーメ>の打点を上げることにも貢献できます!
このデッキの約半分がエクスキューティーモンスターなので、発動コストに困ることはほとんど無いでしょう。
当然3枚フル投入です!
エクスキューティー・リリウス...1枚
特殊召喚効果持ちのノーコストデーモンの召喚なので強すぎます!
メインデッキにはレベル7以上のモンスターを採用していないため、デメリット効果も関係ありません!
ライフカットに攻撃の壁にと多くの役割をこなしてくれる1枚。
絶対に採用必須です!
エクスキューティー・ルーシー...1枚
特に対<エクスキューティー・リリウス>、対<邪影ダーク・ルーカー>を1枚でこなせるのはこのカードしかありません。
欲しいと感じる頻度は低めですが、他のカードでは代用できないため、1枚のみ採用しました。
エクスキューティー・ラム...1枚
デッキコンセプトの部分でも少し触れましたが、手札3枚を使ってバック破壊+1600打点です。
次ターンの反撃を考慮した際、1600打点が心許ないと感じたため、最終的に<エクスキューティー・レイア>を優先してこちらを1枚にしました。
今回の予選では決勝以外ミラー対面がなかったため、それほど気になりませんでしたが、決勝のミラー戦においてはこのカードが2枚欲しいなと感じました。
やはりミラー戦は罠を意識しなければならず、ライフカット優先で強気に攻めたら、<聖なるバリア -ミラーフォース->と<閃光のバリア -シャイニング・フォース->をくらって負けました。
3枚はやり過ぎな感がありますが、1枚だと引けないため、2枚が丁度いいように思います。
【下級モンスター】10枚
シードラゴン・ナイト...3枚
伏せカードをチェックして罠かブラフかを見極めることができるため、安全に攻撃を通すのに重宝します!
逆に、相手がこのカードを使ってきた際に破壊効果を通してしまうと非常に不利になります。
そのため、魔法・罠カードの種類を散らして1枚ずつの採用にすることで、構築段階でケアすることも当たり前になってきました。
今回はそんな常識を逆手に取り、強力な罠を複数枚積み、<シードラゴン・ナイト>は<酢酸のたまった落とし穴>で処理することにしました!
また、副次的な効果として、墓地のモンスターを再利用する手段を断つことができました!
今の環境であれば、<傲慢な壺>や<天の選別>を複数枚採用が多いため、ノーコストで割れる点もかなり強いです!
今大会においても、<傲慢な壺>を発動したターンに伏せられた<傲慢な壺>を割ることで、相手の計算を狂わせて勝つことができました!
これだけ利点が多く使い勝手が良いため、当然3積み確定です!
スプリッター・スライム...3枚
効果発動のコストはやや重たいものの、エクスキューティー・デッキであればそこまで気になりません!
水属性であることから<アビス・ソルジャー>の効果発動のコストに活用できる点もシナジーが強く優秀ですね!
非常に汎用性の高いモンスターなので3枚採用しました!
アビス・ソルジャー...1枚
調整段階では<虚無魔人>や<漆黒の戦士 ワーウルフ>などレジェンドカードのモンスターをサイドデッキに入れていましたが、ほとんどの場合このカードで事足りることに気づいてからは全抜きしました。
個人的にはこのカードへの信頼がかなり高いです!
エクスキューティーに限らず、多くのデッキに出張で入るレベルの必須カードだと思います!
シエスタトレーロ...1枚
たしかに<ディープシー・ハンター>も強いのですが、相手フィールドに2体以上のモンスターが居るケースというのが案外限定的でした。
また、<業火の結界像>に対しては効果を使えるものの、<虚無魔人>に対して無力な点も歯痒かったです。
こちらは1体しか裏側守備表示にできないものの、レベル8以下であれば良いため、<虚無魔人>に対しても有効です!
水属性であることから<アビス・ソルジャー>のコストとしても使えますし、<シードラゴン・ナイト>が<酢酸のたまった落とし穴>で破壊されても、このカードでデッキのリソースを回復できます!
ただし、あくまで戦闘サポート要員のため、枠的に1枚の採用にとどめました。
業火の結界像...1枚
特殊召喚で場に出ることが前提の<エクスキューティー・リュミエル>、<エクスキューティー・プラウティ>といった初動を潰せることはもちろん、横展開の<エクスキューティー・リリウス>や<エクスキューティー・レイア>を止めることもできます!
ステータス的に次のターンで戦闘破壊されるでしょうが、1ターン相手の身動きを取り辛くするだけで十分過ぎる働きです!
尚、後攻時はメリットが減ってしまうため、サイドチェンジで抜いてしまうこともあります。
個人的には入れ得カードです!
【魔法】5枚
傲慢な壺...3枚
同一ターンに魔法カードが使えなくなってしまうものの、ノーコストで手札1枚増えるために実質強欲な壺です!
まさにレジェンド級の強さを誇るカードですね!
このカードの制約で魔法カードはやや使いにくくなるため、思い切って魔法カードは必要最低限の採用枚数にとどめました!
エクスキューティーデッキにはよく<天の選別>が採用されていますが、今回不採用なのはこのためです。
手札でダブつくリスクがあってでも初手で引きたいカードなので3積み必須です!
エクスキューティー・スクランブル!...1枚
展開の初動、後続の確保などこなせる役割が複数あるサポートカードですね!
入れない理由が無いカードなので、エクスキューティーデッキなら必須のカードです!
ブラック・ホール...1枚
強固な盤面を築き上げても、このカード1枚で全破壊されます。
ガラ空きとなったフィールドにダイレクトアタックを叩き込まれることで、一気に勝負が決まるケースも多いです。
一応、<エクスキューティー・エマージェンシー!>によってフィールドがガラ空きにならずに済むこともありますが、厳しいことには変わりないでしょう。
<エクスキューティー・リリウス>の制限化に伴い、全体的に打点が低くなったエクスキューティーデッキにおいて、ライフを取るためにこのカードは必須です!
文句なしで採用決定です!
後編へ続きます
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